2006年11月17日

寿司食いねぇ

いささか話題は旧聞に属しますが,マグロやらバチやらカニやらの漁獲制限がドンドン厳しくなっておるそうで.その上にカマボコなどの原料のすり身も価格が高止まりなどという話もあり,これからも増々と魚介類が口に入りにくくなって来そうな今日この頃,全く気塞ぎなことでございます.
しかし,魚食に逆風吹く今こそ,果然意を決してお寿司を食べに行こうではありませんか皆さん.

然様.今日はお寿司の話を致します.このブログ始まって以来の贅沢なテーマ.話題に昇すだけでもお金が飛んで行きそうな気ぞ致しますね.
だが私事なれど聞いて驚け,実は「い」の親戚の一人は昔からここ伊東の町中で寿司屋を営んでおるのでございます.憚りながらこのワタシ,ガキの頃からこの親戚の店に出入りしちゃぁウソついて家のツケで寿司をつまんじゃぁオヤツ代わりにしてたというヤクザな小僧の成れの果てでございますれば,この縁故を悪用すれば美味い寿司など幾らでもタダ同然で食え…

…ませんわなぁ,やはり.
親しき仲にも何とやらで,流石にもうそれをやってしまっては殆ど犯罪と言うか詐欺である.時には店で余ったネタのお裾分けぐらいはあっても,普段はウチに重要なお客様が見えた時に見栄張って出前を取るが精一杯ですので縁故作戦は却下.

かと申して我が懐中を洗い浚い探って出て来た金は1500円

……改めて考えるまでもなく相当に絶望的な予算であります.うかうかすると回転寿司でもそのくらいは掛ってしまいそうである.が,家人が聞きつけて来たところによれば,そんな乏しい予算でも何とかなりそうな寿司屋があるらしい.その地元オバサン連の口コミ情報網を信じて行って参りました.
ん?ネットで調べればいいじゃん.とな? いやワタシはこういう事柄に関しては余程の事情がない限り下調べをしたくないのでして,予断を持って事に当たるというのはどうも性に合わぬ.当って砕けろでございますね.


七ヱ門店頭
訊ねた場所は,ワタシの古い記憶だと「稲七」という昔からの釣道具屋の筈でしたが,行ってみると釣道具屋は隣の建物に移っておりました.よく前の道を通るのですが見落としておった.察するにこれは釣道具屋の多角経営のようでございます.屋号も「稲七」に因んでか「七ヱ門」となっておりますし,まぁ昔からの商家の経営なれば,あまり悪どいことも出来ぬであろう.

なお写真では判読できませぬが,このノレンの贈り元は「太田水産」と書いてありまして,伊東で太田水産と云えば見栄えはごく普通の店なれど,各界の著名人が訪れるリーズナブルで美味い魚屋/定食屋として夙に知られておりますので,そことの取引があるという点でも信頼度は高ぅございますね.

そうは申しましても,誰しも覚えがあろう事かと存じますが,知らない寿司屋に入る時というのは,貧しい「い」に限らず懐中が心配になるもの.してワタシの常套戦術と致しましては,まずは威力偵察としてチラシズシを食い,然る後にチラシのネタで気に入ったものや当日お奨めのネタがあれば(さりげなく値段を打診して)追加で握って貰う.というものであります.

つまり,どんな高級な寿司屋でもチラシ如きはあまり高価い値段は言えぬ.かと言って店の体面も格もありますれば無闇に安手のネタも使えぬ.という店側のジレンマに付け込むのでございます.加えてチラシの場合ゴハンも握寿司に較べれば多目であるので値段の割には腹が膨れまして,チラシを喰ってみて気に入らなければ未練を残さず速やかに撤収,気に入れば追加で3貫ぐらい握って貰えば確実に腹八分目にはなる筈.

というわけでして,いやはや粋もヘッタクレもない野暮の骨頂なのですが,なにぶんにも我が懐中は前述の通りですので手段を撰んではおられぬ.もしチラシだけで1.5K円を超えるようなら涙を呑んで帰る事と致しまして,今回もその作戦で挑むことに致します.

チラシズシ
うむ.これは可成り良さそうである.

ランチのチラシは味噌汁に茶碗蒸しと小鉢が付き,食後には柚子のシャーベットも出て来て千円である.ネタは日によって変わりましょうから羅列しても意味はありませんが,赤身,ブリ,タコ,甘エビ,イカ,コハダ,タマゴで,シャリにはマグロの角切りが和えてありました.非常に良心的な内容と申せましょう.序でに訊きましたらランチは土日もやっておるとのことで感心々々.同じ千円で握り1桶分のランチもあるようでしたな.

ワタシはこのチラシに加えて炙りシイタケ(105円)を2貫,ホウボウ(315円)を1貫食べ,合計1525円.25円オーバーしましたがまずは1.5K円ピッタリ.ネタの値段は一つ一つ書いて貼り出してありますれば精密な予算管理が出来て安心感がございます.駐車場も何台分かあったようですし,場所は港の船着場の前ですからクルマの停め処に困る事もないかと存じますね.

そうやって満ち足りた気持ちで店を出まして,斜向いのスーパー「Aoki」に入りまする.このスーパーは非常に素晴しい.どこが素晴しいかと言うと殆ど毎日ワインの試飲をやっておるのです.折しも今日はボージョレー・ヌーヴォーが2種類ほど置いてありまして試飲自由になっておりましたので試飲用コップに盛り切り2杯ほど頂いて参りました.

良い事は続くもので,帰途に古本屋に寄りましたらば,檀一雄の「わが百味真髄」(未読) と「檀流クッキング」(既読) と「美味放浪記」(既読) がどれも100円で売っておりました.先刻の食事で懐中はカラでございますが,そうそう売れるものでもあるまい.時にはこういう喜ばしい事ばかりの日もあるものでございますね.
きっと明日は悪い事ばかり起きるに相違ない.

割れたウインカー……と思ったらさっそく,Vespa君のウインカーがイタズラされて割られておりました.ヤレヤレ.




【関連エントリ】スリーミ


posted by 「い」 at 15:45 | Comment(1) | TrackBack(0) | 呑み喰い
[この記事へのコメント]
  1. この「七ヱ門」どうも最近通り掛かりますと,いつも閉まっておるようであります.かと申して閉店の貼紙があるではない.
    どうなったか解り次第,追記したいと存じます.

    また,状況を御存知の方,情報提供して頂ければ幸甚.
    Posted by 「い」 at 2008年10月08日 23:01
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