2007年07月19日

電池電球

話は前回に続き,バッテリと灯火類交換の顛末を一席.

さてバッテリが終わってしまった以上,対処は交換しか無いのですが,我が懐中は1年前から上向き材料に乏しく,またもやバッテリ代5K 円の持ち合わせがありませぬ.そこで「い」はどうするかと云えば,斯くなる上は神頼みでございます.
すなわちヤオラ上を仰いで天に祈り,次に下を向いて地を見ながらウロウロと近所を徘徊致しますと…

捨ててあるバッテリ…すると必ず天神地祇の恩寵はあるもので,ほら見よ諸君,路傍に GTX7L-BS が落ちておる.これぞ貧乏神の思し召し.容量も6.0Ah で誂えたようにピッタリですので,早速拾って帰り充電して取換えましたシメシメ.

いやいやバッテリを使い捨てるなぞ,地球環境を考えれば甚だ怪しからぬ犯罪行為ですが,捨てる側とすれば,AT スクータでセルが回らず即エンコ状態に陥ったとか,止むに止まれぬ事情があったのであろう.こちらはその余録を享ける立場ですから,あまり固い事は言うまい.であるから願わくば諸君もワタシの行為を拾得物横領などと固い事を仰せになるな.

そんなんでいいのか.と言うといいのでして,最近のスクータはセル付キック無 AT が多いせいか,バッテリがちょっと弱ると,皆ビビってすぐ換えてしまうものと見え,捨ててある奴でも充分に起電力が残っておることが多いのでございます.

翻ってウチの Vespa はフラマグのキック始動一本槍にてセルに使う電力は無く,一旦始動してしまえば自己発電分と消費電力はトントン,言わばバッテリはキャパシタのようなものですから,多少衰えたバッテリでも大丈夫.この1年間,拾った3.0Ah のバッテリで済んでいた事が何よりの証.それどころか最初からバッテリの無いヴァージョンすらある.こう云うところが昔のローテク機の利点であります.

序でに入手し辛い BOSCH タイプの棒ヒューズを普通のブレードヒューズに換装.定格8A を7.5A で試したところ飛び易いようでしたので10A に.大丈夫かどうかは計算しておらぬが多分大丈夫.こうしておけば,そのうちまた何処かでノンヒューズブレーカを拾った時に簡単に入れ替えられる.バッテリ止めは本来はゴムバンドなのですが,ここではダイソーで売っておる百円の汎用 Velcro ベルトを使用.これならバッテリサイズがデタラメでもシッカリ止まって安心.

…というわけでウインカ類の点滅は正常となったわけですが,ヘッドライトが不可ない.スモールランプと変わらぬほどに暗く,老眼の「い」にはサッパリ見えぬ.

と申しても格別に厄介な事態ではない.単に最初から電球が貧弱な上に経時劣化しておるだけであります.電球を取り外して見れば25/25Wである.もちろん唯の白熱灯でしてハロゲンや HID などのハイカラな球ではない.
まぁ1960〜70年代のバイクなんざ軒並み暗かったものでして,若き日のワタシとて,もっと暗い奴に乗っても一向に不満を覚えたことはなかったのですが,他車が明るくなり,目も衰え果てた今となっては危険.これをば改善致しましょう.

さりとて今時のヘッドライトにコンバートなぞは為たくないし金もない.やはり Vespa は SIEM の古風な黄色味掛かったライトガラスに,何処が焦点なのか曖昧な配光のレンズカットが時代考証にも適いましょう.これが透明度の高いシャープなカットの今風ヘッドライトですと,クルマの目付きが険しくなって風流でないし,他部分のノドカなデザインとの調和を欠く.よって電球だけを高輝度ハロゲンに換えて対処せん.

もちろんそのような都合の良い電球はありませぬから,いや,コレがあるのだから捜せばあるのかも知れぬが高くて買えぬに決まっておりますので,既存の電球を加工して使えるように致します.

今回ベース球に択んだのは,静岡の誇る日星工業の電球 PO-0566.標榜して曰く「25Wで40W相当の明るさ」だそうでございますが流石にそれはどうか.社名はPOLARGというブランド名の方が通りが良いでしょうか.KOITO や Daytona を始め様々な会社の OEM 製品を納入しておる良心的メーカーでありますね.つかこの会社は小糸の静岡工場の裏にあるですよ.ここんちの球はよく激安店で叩き売られておりますが 今回は奮発して近所のホームセンタで誂え2180円.この出費で今週は朝飯抜きだが安全には代えられぬ.

しかしヘッドライトの球など,どれも機能的には同じようなモノに,よくも多種多様な種類を造りやがったものでございますな.思い起こせば嘗てはワタシも,しょっちゅう電球の改造をやっておった.特に旧い欧州車ですと電球の外見は似ておっても僅かな違いで互換性が無いことが頻繁でありました.

まぁ加工作業そのものは単にハンダ付ですし,気を付けるのは作業中は球のガラスを汚さぬようアルミ箔で包むことぐらい.仕方を web で公開しておられる方も居られるようですから,委細は省いて備忘に要点だけ記録しておきましょう.フィラメント位置だけは合わせておきませんと焦点がワヤになりますでな.

改造電球
出来上がり.今回,ハンダ吸取り器はダイソーの210円の奴を使いましたが,これは安い割にチャンと実用になって便利至極であった.

結果はどうかと申しますと,当然ながら現代のスクータに遜色ない明るさに向上致しました.難点は,この Vespa の配線は,発電機-レギュレータから直接にヘッドライトに引かれた交流点灯で,電圧変動が大きくハロゲンサイクルやフィラメント寿命の点では好ましくない.バッテリから電源を取るように配線を引き直せば良いのかも知れぬが,そうすると今度はバッテリ負荷が増えそうですので実施はひとまず見合わせてございます.

取り敢えずこれで夜の外出も安心.と申して如何わしい夜遊びを企てておるのではありませぬよ.暗くなったら近所の川に蛍を見に行くのであります.先の台風で蛍の栖も押し流されたと見え,ノーマル Vespa の灯火の如く元気がなく,まぁこれもひとつの被災見舞い.

【関連エントリ】プラグ
posted by 「い」 at 16:08 | Comment(3) | TrackBack(1) | 輪,輜,車
[この記事へのコメント]
  1. 先日所用で沼津に赴きまして,帰宅が夜半になりました.山がちな地形ゆえ,帰途には人里離れた真っ暗闇の峠を越えねばならぬのですが,この改造電球,遺憾なくその性能を発揮,いやぁ劇的に明るい.メーカーの言い分の「25W で40W 相当の明るさ」というのもあながち誇大ではないわい.と感服しました.
    考えてみればこれは,メーカーが基準にしている「25W」ってのはハロゲンの25W であって,Vespa のノーマル球は単なる白熱ですので差が大きいのか.とも思える.

    但し,使ってみてちと不満に思うたのは,純正電球は,Hi と Low でフィラメントの位置が前後上下にずらしてあるのですが,この改造電球は上下にしかズレていないので,あまり上向きにはならぬ.つまり実際には Low ではレンズで上がカットされるのが,Hi だとカットされない.という程度の違いがございます.

    尤も,Vespa のディマースイッチは操作性が悪いので,しょっちゅう Hi と Low を点け変えて走るパターンはあまりございませんで,大方いつもは Low だけで走りますれば,明るさを思えばさしたる難点ではない.と,充分な満足を得たわけであります.
    Posted by 「い」 at 2007年07月29日 00:19
  2. お師匠サマ

    トラックバックいただき、ありがとうゴザイマシタm(__)m
    と云っても、いただいたのは実は昨年末でゴザイマス。オマエは一体ナニをしていたのだと云われそうですが・・・(爆)

    TB公開してから暫く忘れておりましたが、本日久しぶりに国産スクータに火を入れましたところ無事にカカりまして、それで思い出した次第デシタ。
    ひと冬殆ど不動状態でしたが、まぁメデタシメデタシでゴザイマス。

    ところでVespaはお元気でゴザイマスか?
    Posted by 帽子王子の父ちゃん at 2008年03月10日 01:41
  3. 便りが無いのは良い便り.と申しますが,Vespa は依然として鉄板好調でして,まぁ鉄板製ですから当然なれど,話題づくりにはちーとも役立ちませんですなぁ.
    尤も,いくらヤキが回ったとは申せ,このワタシが,純ゲタ車たる Vespa さえ好調に保てなくなったら本当に終りかも知れませぬ.
    Posted by 「い」 at 2008年03月10日 10:37
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電池交換
Excerpt: 漸く、カミさんのスクータのバッテリを交換した。 ワタシの師匠の淡路屋サンなどは、田舎の道端でバッテリを拾って交換しているが、そんな僥倖はそうそうあろう筈がナイ(笑)。
Weblog: 帽子王子の父ちゃん
Tracked: 2008-03-10 21:03
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